「悪魔城ドラキュラ」シリーズの名作がリバイバル!インタビュー - アキバ総研
【『Castlevania Advance Collection』開発者インタビュー】オリジナルを超えるプレイ環境とオプション機能でGBAの名作の現代向けリメイクを振り返る
ふたつのインタビューで、DS作品の移植についても言及している。予定があるわけではないのだが、要望が多いということと、「DSは多少手を入れないと厳しいだろうな」ということがわかる。
ニンテンドーDSからのエミュレーション的な手法での移植、悪魔城に限った話ではなくハードルは高く、やっているメーカーは極めて少ない。
だが存在はする。『ロックマンゼロ&ゼクスダブルヒーローコレクション』で、ロックマンZXの2タイトルが既に移植されている。
この画像は左下に下画面を配置している(位置やサイズは調整可能)。PS4に合わせたボタン表示以外は完全にDS版と同じ画面となっている。タッチ機能は右スティックで使用できる。
まずハード性能面ではDSの移植に問題は全くないと考える。
ただし、DSのエミュレーターそのものを開発しているメーカーがあるかという問題はある。
GBAキャッスルヴァニアの移植は例によって有限会社エムツーが行っており、GBAエミュレーションについてエムツーがかなりのノウハウを持っていることがわかっている。そこについてコナミがノウハウを持っているわけではない。
だがエムツーはニンテンドーDSの移植をやってるのかは、よくわからない。
ロックマンZXについてはエムツーが関わっているという情報はなく、カプコン独自にDSを再現して移植しているのではないかと思ってるが…
まあ何とかなるとは思う。
しかし何よりロックマンZXが移植できたのは、これは本作がタッチ機能・下画面をあまり使わないゲームだからだ。
ときどきは使うため、下画面をちっちゃく映して、右スティックでタッチをやるという操作が必要になるが、大きな問題は起きない(たぶん。最後まではプレイしてない)。
だがDS悪魔城はロックマンZXとは違い、インタビューでも触れているように、微妙にDS固有の機能を使う。
DS悪魔城共通仕様
割と珍しい気がするのだが、DS悪魔城は下画面が通常のアクション画面となっている。
そしてマップは上画面。セレクトを押すと敵のパラメータなどを表示する画面と切り替えられる。
2画面表示しないとマップ機能が使えないようになっており、ロックマンZXみたいな表示だとマップが小さくて見えなくなるだろう。
移植するならこのマップの仕様は考える必要があるが、まあこれだけならちょっと調整するだけで、大きな問題はないとも思う。
また選択・決定など、ボタンの代わりにタッチでも操作できるようになっているが、基本的にはボタン操作でよい。タッチ必須なのは一部の機能だけ。
その一部の機能が問題なのだが。
それと3作品とも無線機能対応で、ちょっとしたアイテムトレードと専用ステージでの対戦、協力プレイなどが可能。
この通信機能の移植も諦めてもいい気はする。このモードでしか使われていないグラフィックが少々あったりはするが…
また蒼月とギャラリーオブラビリンスはネームエントリーを手描きで行う。サインを書いてもいいし絵を描いてもいい。この程度ならスティック操作でも構わないとは思うし、文字入力に変えてもいいかもしれない。
『蒼月の十字架』の仕様
蒼月と言えば魔封陣である。本作ではボス撃破時にタッチペンで魔封陣を成功させる必要がある。
ミニゲームみたいなもんだが、正直なところ不評しか聞いたことがなく、移植せずさっくり削除して構わないと思う。
そう思うのだが、魔封陣の存在はストーリーにもがっちり食い込んでおり、魔封陣の入手自体も扉を開くキーとなっている。
だから完全に削除するのは難しい。こんな無理やり入れたようなタッチ機能でも、ストーリーに組み込んでいるところに開発者の真面目な性格が出ている。
もうひとつはちょっとしたことなのだが、蒼月の十字架は探索悪魔城では異例なことに、右下に敵の名前が表示されない。上画面の表示を切り替えないと敵の名前が判明しないようになっており、2画面表示が前提で組まれている。これも移植する際に考慮する必要がありそうだ。
まだある。DSかDSliteで暁月の円舞曲とダブルスロットすると、ニューゲーム時にレアリングなど少しいいものをもらえる。セーブデータの引継ぎなどはないが、まあまあ意義がある。
またダブルスロットしていると、ヨーコの店に謎の弥那人形が置かれる。
これは暁月の円舞曲ではキラードールのソウルでランダムでたまに出るやつで(普通は蒼真人形を投げる)、そのデータをGBAカートリッジから直接読みだしてるようだ。
ロックマンZXでもダブルスロット機能については問題なく移植されていたので、再現は難しくないだろうが。
追記:書き忘れてたがバロールのソウルがあった。画面をタッチすることで壊せるブロックがあり、丁寧に壊さないと進めない箇所もある。地味に再現困難。
『ギャラリーオブラビリンス』の仕様
前作の反響を受けてか、基本的にタッチ機能をあまり使わないゲームなのだが、上級者向けの機能として、タッチでパートナーの攻撃を制御できる(使ったことない)。
また「たっちDEポン」という回復アイテムがある。「メニュー画面からボタンではなくタッチで使うと回復量が増える」という難解な仕様。
そんなふうに一応タッチに対応しているという程度。
だが裏モードのSISTERSは攻撃を完全にタッチのみで行う。
もっとも、このモードあまり複雑な操作じゃないので、ボタンに置き換えることは可能かもしれない。
タッチ以外の機能だと、本作はDS本体の誕生日を参照する要素があり、あるアイテムの入手に関わってくる。ハードによってはこれが再現できないかもしれない。
『奪われた刻印』の仕様
最終作の『刻印』は、ほぼボタンのみで操作可能。
しかしクリア後の裏モードでは「タッチした場所にワープする」という強烈な技(アタランヨ)があり、こちらの攻略には必須になっている。これはタッチ以外での再現は難しい。
また無線通信機能でWiiの『悪魔城ドラキュラ ジャッジメント』と連動があり、ハードモードの早期解禁が可能。これはまあ、移植しなくてもいいだろうが。
ただジャッジメント側では、連動しないと入手できないアクセサリーがある。この機能は移植不可能と思われる。もしDSシリーズが最新機種に移植されても、ジャッジメントのコンプリートには刻印の実ソフトは必要ということになる。
果たして移植の可能性はあるか
現在の需要と知名度を見て、簡単そうではないもののDS悪魔城移植の見込みはそれなりにあると思っている。ジャッジメントや闇の呪印よりはあるだろ…
なのだが、やはり機能的に現在のゲーム機、PCに対して完全な移植がされる可能性は極めて低い。DSの機能をあまり使わないながら、なんだかんだで細かいところで活用しており、タッチ操作以外についても結構修正を入れる必要があるようだ。
ただし修正がされても、面白さを大きく損なうこともないとも思う。だから見込みはある。
あるいは、コナミが通常と違うパターンでの復刻を行う可能性はあるだろうか。
DSのバーチャルコンソールを少数ながら販売しているWiiUならば、ほぼ完全な移植は可能だ。WiiUの新作は何年も出ていないが、いまだサポートは終了していない。
また移植ではなく、DSの実ソフトをそのまま再販するということも、ひょっとしたらできるのでは?
あるいは悪魔城を遥かに超えるプレミアソフト「コロぱた」のように、DSiウェアとして移植するなどは?
コナミがそのような前例のないことをしないと、言い切れないとは思うが、まあないな…
アレンジ入りの移植よりはなさそうな可能性だが、でもやってくれたら嬉しいよ?とは思うので書いておく。
※DSiウェアは公式にサービス終了とか書いてあるせいでかなり誤解されているが、DSiから購入できなくなっただけで、現在も3DSからなら購入可能。ただし、さすがにDSiで終了後に新規に配信されたものは存在しないようだ。また個別には配信終了になるタイトルもぼちぼちある。1月にもテヨンジャパン作品が配信終了していたとのこと。
追記:2023年3月をもって3DSもWiiUもストア閉鎖との報。
いろんなもんを今のうちに買っておきましょう。
既に蒼月の移植は存在する
前にもちょっと触れたが、どうもヨーロッパのみで配信されたという、蒼月の十字架の携帯電話版というのがあったらしい。
Castlevania: Dawn of Sorrow (mobile) | Castlevania Wiki | Fandom
動画もいくつか残ってる。これとか
魔封陣は数字キーで入力する形式。なかなかややこしそうだ。
機能カットだけじゃなく内容もだいぶ削れているようだが、とにかく前例は既にあった。
ちょっと思うところ
言っていいかな…DS悪魔城についてはちょっと不自然な高騰という印象を前から抱いている。何度も再販され、結構市場に出回っているはずだからだ。
というか単に値段が高いだけで、在庫自体は以前から結構見かけるんですよね…市場に存在する数は闇の呪印やロードオブシャドウ2よりよっぽど多いんじゃないか?
需要もあるんだろうけど、あまり納得はしてない。